初めて拡大鏡を使いました。使ってみて思ったことや気づいたことをお伝えします」

 

拡大鏡ご存じですか?

先生たちが双眼鏡みたいなものをかけて、治療している姿をご覧になったことありますか?

そうです、これです。

 

今まで歯科医の先生方が使用している姿しか見たことがなかったので、加藤歯科に勤務するまで歯科医が使うものだと勝手に思っていました。

私は、これまで複数の歯科での勤務経験がありますが、20年近く裸眼でお口の中を見てきましたが、拡大鏡を使用するのは初めてです。使用して一番驚いたのは「よく見える」ということです。

   

 

「なんだ~、拡大鏡なので拡大して見えるから当たり前じゃん」なのですが、一緒に装備されているライトで、口腔内は明るくより鮮明に見えます

 

 

「よく見える」ということで私が実感したたくさんのメリットをお伝えしますね。

5つほど挙げてみます。

①歯周ポケットの中や歯と歯の間の歯垢・歯石がしっかり除去できます

②取り残してしまった歯石もばっちり見えるので、自分の技術の確認ができ責任をもって仕事ができます。時間を割いて加藤歯科に足を運んで下さったからには、きれいなお口でお帰りいただきたいので、仕上げは、手用スケーラーで確認しながら除去していきます。

歯肉の小さな炎症見逃しません
肉眼ではきれいな歯肉に見えても、拡大鏡で見ると歯肉炎をおこしているところが大半です。じっくりみるとやはりそこには歯垢や歯石がついている・・・小さな変化に気づくことができます。

④同じ黒い汚れでも、「むし歯?着色?歯石?」悩むことも減り時間短縮につながります。

スケーラーをあてたいところに的確にあてることができるので、健康な歯の表面を無駄に傷つけたりすることを避けられます

奥歯や歯の裏も鏡で見てもよく見える

クリーニングを行う時は、基本的にアシスタントなし、一人で行いますので、お口に溜まる水や唾液は、排唾管(吸い取る装置)を患者さんの口元に取り付けさせていただきます。

利き手にはスケーラー(歯石をする器具)を、他方の手ミラーを持って作業することができるので、直接見ることのできない歯の裏側や一番奥の歯など間接的にミラーに映しきちんとスケーラーをあてることができます。歯は凹凸があり丸みを帯びているので、一方方向から直接見るだけだと死角になる箇所が多くあります。小さなミラーに間接的に映し出される歯も、拡大鏡でしっかり正確に見えます

 

  

 

そしてどの部位を見ても焦点距離が常に同じなので姿勢を崩さずに作業ができます。正しい姿勢というのは、何の作業をすることでも大切なことですよね。やはり無理な態勢で日々作業をしていると肩・腰・手首などを痛め身体に支障がでてきますしね。

 

まだほかにもメリットはたくさんありますが、拡大鏡を使って改めて「きちんとよく見える」ということは大切なことだと思いました。

 

歯1本ずつ確実に取り残しがないように仕上げていくので、定期的にクリーニングで受診される方は30~40分はお時間をいただきます。個人差がありますが2年以上歯石をとられたことのない方は、60分くらいかかるので、1回の受診ですべて終わらないときは次回にお時間をいただくようにお願いすることもあります。冬場は乾燥しますし、お口を開け続けるのも苦痛なので、患者さんが希望されれば分割(今回は上の奥歯だけ、次回は上の前歯、その次は下の歯など)してクリーニングをすることも可能です。遠慮なくご希望をお伝えくださいね。

 

投稿者 加藤歯科医院 歯科衛生士 松本